ドクターのゆんたくひんたく
甲状腺機能低下症 さまざまな症状、重篤にも
先日著名な歌手が「甲状腺機能低下症」で亡くなったとの報道があり、どのような病気か気になった方も多いかと思います。そこで甲状腺の働きと甲状腺機能低下の症状等について簡単に解説します。 甲状腺は喉の前部にある甲状腺ホルモンの生成・分泌を行う小さ…
ボツリヌス療法 まひした筋肉の緊張和らげ
脳卒中は高い頻度で起きる病気です。脳卒中でよく見られる症状は体の半身にまひが出ることですが、まひが出た手足が曲がったまま固くなってしまうことがあります。筋肉の一部が病的に緊張しているからですが、これを痙縮(けいしゅく)と呼んでいます。 よく…
お酒と健康と沖縄 飲み方を正しく知ろう
お酒は多くの人にとって身近な存在です。沖縄県は特にお酒を飲む習慣が強く、アルコールの消費量が全国よりも多い地域です。そのため、アルコール使用障害(アルコール依存症)になる人も多く、肝臓の病気(肝硬変や肝がん)になる人も全国平均より多くなっています。また、飲酒運転の事故も多く、大きな社会問題になっています。…
無痛分娩の麻酔 ストレス減や体力温存期待
無痛分娩(ぶんべん)とは、陣痛やお産の痛みを和らげるために麻酔を行うことを言います。現在主流となっている麻酔法は硬膜外麻酔(硬膜外無痛分娩)です。これは脊髄神経を保護している膜(硬膜)の近くに直径1ミリほどの細い管(カテーテル)を置いておき、局所麻酔薬などの鎮痛薬を神経の近くで流すことでおなかから下の感覚を鈍くする方法です。痛みはかなり軽減されま…
肥満症とスティグマ 心理的、医療的治療が必要
肥満症は、高血圧や糖尿病などさまざまな生活習慣病の原因となり、減量によってそのリスクを軽減できるとされています。しかし、世界的に肥満の割合は増加の一途をたどり、これには食生活の変化や貧困、夜間勤務や睡眠不足など、個人の努力だけでは防ぎきれない要因も複雑に絡んでいます。…
回復期リハビリ 患者の改善へ多職種連携
脳卒中や心筋梗塞、骨折など急に病気になって、救急車で運ばれたとしましょう。まず患者を受け入れるのは、救命治療を担当する急性期病院です。毎日たくさんの救急患者が運ばれてきて現場は大忙しです。 さて、一次治療を終えて病状が安定した段階で、自宅退…
乳児アトピー 保湿剤でアレルギー予防?
生後3カ月以内にアトピー性皮膚炎や湿疹があると、その後の食物アレルギーの発症リスクが増加します。日本では、乳児期早期にアトピー性皮膚炎があると約4割の乳児が鶏卵アレルギーを発症することが報告されています。2023年に国立成育医療研究センターから発表されたPACI(パッチー)試験では、アトピー性皮膚炎の乳児に生後2~3カ月から外用ステロイド薬による…
難聴 補聴器で若々しく過ごす
かつては長寿の島として男女ともに全国1位であった沖縄も食事内容やストレスなどで順位は後退し、近年は沖縄県民の健康づくりに県や市町村が取り組んでおります。その中でも、ただ寿命を延ばすだけではなく、健康に生活できる期間をいかに延ばすかに関心が高まっています。…
胆石症 命に関わる合併症放置
胆石症は、胆嚢(たんのう)という臓器に結石ができる病気です。胆嚢は、肝臓の下に位置し、肝臓で作られた胆汁を一時的に蓄える小さな袋で、脂肪の消化を助ける働きを持っています。 胆石には、コレステロールを主成分とするものが多いですが、胆汁の成分が…
パーキンソン病 薬・リハビリでQOL改善
パーキンソン病の主な症状は(1)テレビを観ている時などリラックスしている安静時に片方の手足が勝手に震える(2)筋肉が固くなって突っ張ったような重だるさや鈍痛を感じて手足が動かし難くなる(3)動作がゆっくりと遅くなる(4)前のめりに歩く、歩いているうちに徐々に小走りになる―です。…
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