腹膜透析「おうち透析」って?

腹膜透析「おうち透析」って?

2024年02月21日 公開

生活に合わせ治療法選択を

 自分の腎臓機能が完全になくなった場合、腎移植や透析治療を行うことで日常生活を継続することができます。今回紹介するのは透析治療についてです。

 透析には、血液透析と腹膜透析の2種類があり、血液透析は血管から一部血液を抜き機械に通し浄化した血液を血管内に戻すことで老廃物を捨てています。腹膜透析はおなかにつながるチューブを通してきれいな透析液を腹腔(ふくくう)内に流し入れ、一定時間貯留し、にじみ出た老廃物をチューブから体外に捨てることで毒素を浄化します。

 いろんな方法がありますが、血液透析は「病院透析」で週3回ベッドに横になり1回4時間病院内で治療を行う方が多く、腹膜透析は「おうち透析」で、月1回簡単な診察は行いますが、透析治療自体は毎日ご家庭で行う方が多いです。

 透析を洗濯に例えると「病院透析」はクリーニング店、「おうち透析」は手洗いや家庭用洗濯機で汚れを落としているイメージです。クリーニングは汚れ落ちは良いですが、お店に行くのが面倒だったり(営業日、時間が限定)、回数が多いと衣類(栄養状態が落ちた高齢者)によっては生地が傷んだりする(過剰透析)かもしれません。

 年齢や原疾患、合併症、検査値によって専門家(腎臓、透析、移植医)の推奨も異なり「おうち透析」が最善手とは限りませんが、治療法選択の際は自分自身のライフスタイルも考えながら主治医と話し合っていただけると良いと思います。

 血管が弱い小児、高齢者は「おうち透析」が有効なケースが多いです。一度選択した治療を途中から変更することも可能です。始めた時の状況と現状とで変化がある際はぜひ治療の見直し(再選択、最適化)を考えてみてください。現在沖縄県では約5千人の方が透析を受けており、その多くが「病院透析」です。

 「おうち透析」は約170人と全体の3%程度で、どの病院、どの地域でも受けられるとは言えず発展途上な面はありますが、透析導入患者も高齢化が進んでいる現代その価値が見直されています。ご自身、身近な方が末期腎不全と診断された際にはぜひ思い出してもらえるとうれしく思います。

 永山聖光 豊見城中央病院 腎臓内科(豊見城市)

新着記事


リニューアル前のサイトはこちら