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虫垂炎と似た症状 大腸憩室炎、若い年代でも増加傾向
虫垂炎と似た症状 大腸憩室炎、若い年代でも増加傾向
2026年09月09日公開
暴飲暴食を避け、食物繊維の摂取意識を
大腸の壁が小さな袋状に外側へ突出したものを「憩室(けいしつ)」と呼びます。もともと高齢者に多く見られる病気ですが、食生活の変化などの影響で近年は比較的若い年代でも増加傾向にあります。高齢者では体の左側(下行(かこう)結腸(けっちょう)やS状結腸)に多く、若年~中年層では右側(上行(じょうこう)結腸や盲腸)に多いという特徴があります。憩室そのものは症状がなければ特に治療の必要性はなく、放置しても問題はありません。
この憩室に炎症が起きると「大腸憩室炎」となり、典型的には腹痛や発熱が見られるようになります。痛みは炎症を起こした憩室の場所に一致して出るので、右側では虫垂炎(ちゅうすいえん)と似たような症状になることがあります。炎症が進むと、膿(うみ)がたまる「膿瘍(のうよう)」や腸に穴があく「穿孔(せんこう)」などを合併することがあります。おなかにしこりを感じたり、おなか全体に痛みが広がったりするような場合は、重症化している可能性があります。
診断には、症状や血液検査に加え、CT検査が非常に有用です。炎症の程度や広がりを確認して、膿瘍や穿孔を伴っていないかどうかを評価します。
治療は、軽症であれば食事制限により腸管を休めることで改善が期待できます。一方、症状や炎症の程度が強いときは、入院して絶食で腸管を安静にすること、抗生物質の点滴治療を行うことが一般的です。膿瘍が大きい場合には、針を刺して膿を排出する「ドレナージ」と呼ばれる処置が必要になることもあります。また、これらの治療で改善しない場合や穿孔などの重症例では、手術が選択されることもあります。
大腸憩室炎は再発しやすい病気として知られています。再発予防のために、暴飲暴食を避け、食物繊維の摂取を意識したバランスの良い食生活を心がけましょう。肥満や喫煙は憩室炎のリスクを高めるとされているため、適度な運動や禁煙にも取り組んでみてください。
大腸憩室炎は放置すると重症化する可能性があります。特に、痛みが続く、熱が下がらない、食事が取れないといった場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
加藤滋 ハートライフ病院(中城村)
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