メタボと聞くとぼよぼよのおなか ロコモのイメージは?

メタボと聞くとぼよぼよのおなか ロコモのイメージは?

2024年02月07日公開

将来介護が必要の可能性も

 メタボと聞くと、ぼよぼよのおなかをイメージする人は多いのではないでしょうか。身も心も引き締まる言葉ですよね。ではロコモはどうでしょう。ピンと来た方はかなり健康に気を配っているといっていいでしょう。メタボ同様ぞわぞわする心境になったでしょうか。なっていればかなりの健康達人です。

 ロコモはロコモティブシンドロームの略称で、運動器(背骨や関節)の障害のため立ったり歩いたりすることが困難になってきた状態をいいます。ロコモが進むと将来介護が必要となる可能性があります。食生活をよくして体脂肪率や血管年齢を下げることは長寿につながるよいことです。内臓も喜び、脳卒中との縁が遠のくでしょう。

 しかし体を動かす筋骨格系が悪ければ、関節が痛くて歩けずに車いすで移動したり、手足がしびれてあまり動けなかったりとできることが限られてきます。周りに頼らなければならず、人生を楽しむのはなかなか難しくなりそうです。

 90歳を超える年齢で、つえなしで自分の足でしっかり歩いている方に出会うと、あやかりたいと思います。内臓がしっかりしていて、たくましい筋骨格も相まってたどり着いた境地だと思いますが、願わくば誰もが天命を全うする直前までそうありたいものです。

 健康を謳(おう)歌(か)するには筋力だけではなく、それを支える丈夫な骨が必要です。筋肉は見た目でたくましさが分かりますが、骨はそういうわけにはいきません。エックス線で見て初めて分かります。これに柔軟で強い筋肉がつき、変形が少ない関節と脊髄神経の通り道の広い背骨が備わっていれば、ロコモとは縁のない体といえます。

 誰しも年齢が進むと、関節は変形して痛みますし、背骨も変形してしびれなどの神経症状が出ます。でもこれは治療できるので積極的に相談しましょう。

 自分で歩くことができれば、自由にご飯が食べられるのであれば、介護が減り、周りの笑顔も増え、より楽しい人生になるでしょう。骨づくりもロコモも整形外科で相談できます。

赤嶺良幸 中頭病院整形外科(沖縄市)

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