足のむくみ 病気が隠れていることも

足のむくみ 病気が隠れていることも

2026年07月09日 公開

 「夕方になると靴がきつくなる」「靴下の跡がなかなか消えない」。外来診療では、こうした足のむくみの相談を受けることが少なくありません。

 私たちの体は約60%が水分でできています。通常この水分は血液やリンパ液として体内を循環していますが、何らかの原因で細胞と細胞の間に水分が溜まってしまった状態を「むくみ(浮腫)」と呼びます。

 足は心臓から最も遠く、重力の影響で血液が滞りやすい部位です。ふくらはぎの筋肉は、血液を心臓へ押し戻す「筋ポンプ」の役割を果たしていますが、長時間の立ち仕事やデスクワークなどで筋肉を動かさないと、この働きが弱まり、足に水分が溜まりやすくなります。

 多くの場合、足のむくみは一時的なものですが、中には病気が隠れていることもあります。例えば片側の足だけが急にむくんだ場合は、静脈に血の塊ができる深部静脈血栓症や、皮膚の下に細菌が入り炎症を起こす蜂窩織炎(ほうかしきえん)の可能性があります。息切れや動悸(どうき)を伴う場合は、心臓のポンプ機能の低下や弁膜症などによる心不全が疑われます。

 また、朝から顔がむくみ一日中改善しない場合には、腎臓や肝臓の病気であったり、甲状腺機能低下症などのホルモンの異常が隠れていることもあります。さらに普段服用している降圧薬などの副作用でむくみが生じることもあり、注意が必要です。

 そして足のむくみを長期間放置すると静脈の血流が悪い状態が続き、足に血管のこぶができてしまう下肢静脈瘤や、皮膚が黒ずみ硬くなるうっ滞性皮膚炎を引き起こすことがあります。重症化すると皮膚に潰瘍ができ、治療に時間を要する場合もあります。

 私自身、診察の際に患者さんから訴えがなくても診察で足のむくみに気づくことがあります。お尋ねすると「実は前から気になっていました」と話される方も少なくありません。気になるむくみがある場合は自己判断せず、一度かかりつけの医師に相談してみてはいかがでしょうか。

伊集広城 宜野湾シーサイドクリニック 循環器内科(宜野湾市)

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