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膝痛の新治療法?「膝骨切り術」
膝痛の新治療法?「膝骨切り術」
2024年03月27日 公開
早期治療で健康寿命長く
みなさまは「健康寿命」という言葉を聞いたことがありますか? 長寿化とともに、その期間も健康的に楽しく生きることを目指そう!というものです。しかし、膝の痛みがあるとそうはいきません。そこで今回は膝の痛みをとる治療法や、最近の考え方について書かせていただきます。
今まで膝の変形に対しての治療は、関節を金属に置き換える「人工関節置換術」が主流でしたが、最近は「骨切り(こつきり)」という手術も増えています。これは変形性膝関節症やクッションである軟骨や半月板の損傷に対して行われる治療法で、ご自身の膝の関節を残すことから別名「関節温存術」とも呼ばれ、スポーツや仕事復帰がしやすい!といわれています。
特に活動性の高い方に行われ、年齢の制限などはありません。膝も「早期発見・早期治療」で、早期に「骨切り術」を行い痛みのない人生を送ろう!という考え方が少しずつ認知されてきています。
では、病院ではどのようなことをするのでしょうか? まずは患者さんに今までの膝についてのお話をお伺いし、O脚の度合いを特殊なレントゲンでチェックします(O脚の方は体重の軸が膝の内側にあり膝の内側を傷めやすいです)。さらにMRIで半月板や軟骨のすり減りについて調べます。レントゲンで異常がなくても、半月板や軟骨が傷ついている方は、実はたくさんいらっしゃいます。
検査後に、今後の人生(趣味や仕事)を伺いながら、保存治療(リハビリや注射)や手術などについて一緒に相談します。O脚の方の場合、膝の外側はきれいに残っていることも多く、そちらに体重の軸を移すというのがこの「骨切り術」です。半月板の治療も同時に行うことができ、手術時間は90分程度で入院は約2~3週間です。
ただし、膝だけを治せば良いわけではありません。特に本県では肥満や生活習慣病を持っている方も多く、膝への負担を減らすためにも一緒に改善していった方が良い、と考えています。現代は人生100年時代です。膝の治療法はいくつもあります。健康寿命を延ばすためにも、悩んでいる方はぜひともご相談ください。
島川朋享 同仁病院 整形外科(浦添市)
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