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大腸がん検診 内視鏡で切除治療も
大腸がん検診 内視鏡で切除治療も
2023年08月23日 公開
みなさま、ご存知でしょうか。沖縄県の75歳未満の働き世代の大腸がん死亡率は毎年ワースト5入りしています。大腸がんは全国的に増えており、2019年は全国で新しく約20万人(男性12万人、女性8万人)が診断され、がんの中で最多となっています。
21年には全国で約5万人が大腸がんで命を落としており、肺がんに次いで2番目に多いがん種です。沖縄県では1949人(19年)が新しく大腸がんと診断され、464人(18年)が亡くなっています。早い段階の大腸がんは自覚症状がありませんので、早期発見のためにも便潜血検査による大腸がん検診を受けることが大切です。
検診で大腸がんが見つかった方と症状があって見つかった方の大腸がんの進み具合は、症状があった方がより進んでおり、検診で見つかった方が大腸内視鏡(カメラ)による切除で治せる割合が高いことが分かっています。大腸内視鏡で治療ができれば職場への復帰や治療費も少なくて済みます。
大腸がんのリスクを高める原因に肥満があります。沖縄県は全国的に肥満の割合が高く、大腸がんにも注意が必要です。また、家族に大腸がんを患ったことがある方も精密検査でがんの前段階であるポリープが見つかることがあります。検診異常で行われる精密検査は、一般的には大腸内視鏡検査があります。再度便潜血検査を受けることは精密検査の代わりにはなりません。沖縄県は精密検査受診率が低く、大腸内視鏡検査を不安に思っている方が多いかもしれませんが、以前に比べてカメラも細く、柔軟性もあり、大腸への負担が少なくなっています。
便潜血検査が陽性だから大腸がんというわけではありません。痔や潰瘍性大腸炎が見つかることもありますが、異常が見つからないこともあります。便潜血の原因が何なのかが非常に重要です。沖縄県において大腸がんで命を落とす方が一人でも少なくなるような明るい未来を創るためにも、40歳を超えたらぜひ大腸がん検診を受診していただき、便潜血が陽性の場合は勇気を持って精密検査を受けましょう。
金城徹、琉球大学病院 光学医療診療部・第一内科
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