手軽なリハビリ

手軽なリハビリ

2022年12月28日 公開

「座りすぎ」も健康に害

 私は琉球大学病院のリハビリテーション医です。リハビリテーション医は患者さんの訓練を行う上で医療としての必要性を判断し、皆さんに合う治療方針を伝えるのが仕事のひとつです。それがコロナ禍となり個別で十分なリハビリテーション治療が提供できない状況になっています。

 多くの病院では感染予防対策が強化されております。リハビリテーション診療の現場では訓練場所の制限、集団訓練の人数制限など、以前のように十分な訓練が難しくなりました。また非常に大きな制限となったのは、医療スタッフが陽性者や濃厚接触者となったことによる休職です。

 その最たる時期が2022年7月の第7波でした。沖縄県は一時期新型コロナ感染者が1日に最大6千人を超え、医療従事者の休職者が千人に及びました。

 各病院では訓練を行う上で優先度を設け、少ないスタッフによりなんとか訓練を継続しました。また、病院以外でもリハビリテーション治療が必要となる施設がありました。それは病院に入院できない新型コロナ感染者が待機する入院待機ステーションです。入所する方は高齢者も多く、8月初旬には入所者の4割近くが3日以上滞在する状況となり、施設内に配置されたセラピストが訓練を行う状態でした。

 コロナ禍となり以前のようにリハビリテーション治療を受けられなくなった方は多くなりました。そこで本日の私の仕事として、皆さんへ手軽にできるリハビリテーションの紹介です。

 近年「座りすぎ」は喫煙・飲酒に続き健康に被害を及ぼす事象であるとWHOでも指摘されています。「座りすぎ」ない事自体が健康への第一歩になること、非医療施設でもできるリハビリテーション治療の1つですので「座りすぎ」に注意しましょう。

 そして筋肉を動かす事が身体面のみならず精神面にもよい影響を及ぼします。心身の再建のためにも、少しの時間立ち上がってみませんか?

名嘉太郎、琉球大学病院 リハビリテーション科

新着記事


リニューアル前のサイトはこちら