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ワクチンは安全か 医師が解説する効果とリスク
ワクチンは安全か 医師が解説する効果とリスク
2025年01月08日公開
反対意見3点の見方
予防接種(ワクチン)は最も効率的な感染予防手段で、きれいな水の次に人々の健康を守ってきました。ワクチンのおかげで天然痘が撲滅され、ポリオ、麻疹(はしか)の発生が見られなくなっています。しかし、接種率が低下すると再び流行する可能性があります。紛争が起きているパレスチナ自治区ガザで、ワクチン接種のために戦闘が一時中止になるほど、ワクチンは非常に重要なのです。
一方で、予防接種が広く浸透し、疾患自体が少なくなると、ワクチンの効果や恩恵を忘れて反対する人もいます。もちろん、ワクチンは万全ではありません。人々の健康を守る目的で、重篤な副反応が起きないように作られています。ただ、まれにアナフィラキシーなどのアレルギーが起こります。人の免疫が多様だからです。日本で発見されたゼラチンアレルギーは、ワクチン接種後の副反応から見つかっています。
ワクチンは絶えず見直され、改善されています。重篤な健康被害を防ぐために、接種後30分は院内で体調の変化を確認することが大切です。
予防接種への反対意見は世界中でみられます。その主張は主に3点です。(1)自然に病気にかかった方がいいとする考え方で自然主義者に多いですが、医療の限界を理解していないように見えます。(2)宗教や売り込みなど特定の目的がある場合があります。不妊や死など恐怖心を過度にあおることもあり、注意が必要です。(3)間違った情報や健康被害の経験から反対することもあります。インターネットでは過激な見出しや誤った内容が多く、情報が偏りがちです。
接種後の健康被害は、ワクチンとの関係が調査されます。補償は定期接種の方が充実しており、接種期間内に受けることを推奨します。心配な方は医療機関や市町村に相談してください。ワクチンで防げる病気は、ワクチンで防ぐことが大切です。留学や海外渡航前には接種が求められます。感染症が急速に拡大する現代でワクチンはなくてはならないものです。よく理解して受けていただきたいです。
浜端宏英 アワセ第一医院小児科(沖縄市)
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