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■新臨床研修制度

「研修医のための第1回後期研修合同説明会IN沖縄」
印象記

沖縄県立那覇病院臨床研修管理委員会副委員長 新城 憲

新城 憲氏

会場風景
会場風景

平成17年7月9日(土)に、臨床研修病院群プロジェクト「群星沖縄」主催による、「研修医のための後期研修合同説明会IN沖縄」がダイコー沖縄ビルで開催された。県立那覇病院の一員として参加する機会を得たので、説明会の模様を報告する。当日は、県外から12病院、プロジェクト群星沖縄関連の病院・診療所14施設、琉球大学医学部から16医局、県立病院2、その他の県内病院2の参加があり計46ブースが並んだ。研修医は87名、指導医・病院関係者は143名が参加した。

新臨床研修制度の2年目、平成17年度には、一般研修病院852施設、大学病院104施設が研修医を受け入れており、卒後臨床研修が、これまでにない注目を浴びている。しかしながら、厚労省が、今年2月に行った調査時点で、大学病院と臨床研修指定病院で後期研修を実施していると答えたのは37%(大学病院45%、研修病院36%)に過ぎなかった。具体的な研修プログラムがあるのは、さらに少なく29%(大学病院44%、研修病院27%)で、期間も1〜6年以上とまちまちだった。今後は、初期研修内容の改善と充実もさることながら、後期研修プログラムの構築と運営をいかに行っていくかが、名実ともに一流の臨床研修病院として生き延びていくための課題とされる。

こうした情況を反映して、今回の説明会でも、すでに研修病院として長年の実績を有する病院のブースには、研修医が列をなしていた。一方、新たに後期研修プログラムを立ち上げる予定の病院では、採用予定診療科を限定したり、病院の特徴をアピールしたり、グループ病院間での研修が可能なことをアピールするなど、熱心に参加者に訴えていた。

琉大医学部から16医局もの参加があった。新制度になって研修医の大学病院離れが著しく、本年度の大学全体のマッチ率(募集定員に対する研修希望者の割合)は70%で、地方では10%に満たない大学病院もある。また、厚労省が、今年3月に実施した調査では、新制度下での研修医の満足度が一般病院では「満足54%、不満23%」だったのに対し、大学病院では「満足34%、不満43%」と、大学病院での研修への不満が目立っている。こうした状況の中で、後期研修医を何人採用できるかが、大学医局の命運を握るといっても過言ではない。この危機感は、本説明会に琉大医学部の7医局から教授・助教授自らが訪れていたことにも表れている。また、大学病院ならではの特徴、すなわち基礎・臨床研究の充実、学位の取得、多数の関連病院間で得られる豊富な臨床経験、女性医師への支援態勢の充実などを強くアピールしていたのが印象に残っている。しかし、前述の大学病院の研修体制に対する不満の理由である、「処遇・待遇が悪い」、「手技の経験が不十分」、「診療科間の連携が悪い」など大学病院の持つ問題点を、研修医は周知しており、根本的な構造的改革が必要なことを医局員も理解していた。

この2年間で合計280名のマッチ者を出した、ここ沖縄で、このような後期研修合同説明会が開催されるのは大きな意義がある。沖縄県が、名実ともに臨床研修のメッカと呼ばれるようになるには、後期研修の充実なくしてあり得ない。当日は、空調が追いつかないほどの熱気の中、3時間余に渡り説明会が続いたが、さらに熱い外気の中を心地よい高揚感とともに会場を後にしたのは、私だけではなかったと思う。

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