沖縄県医師会 メディネット大樹おきなわ。
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■懇談会

平成16年度マスコミとの懇談会(報告)

ふれあい広報委員 玉 井   修


講師の長谷川敏彦先生
 平成16年11月25日(木)沖縄ハーバービューホテルにおいて、国立保健医療科学院政策科学部長の長谷川俊彦先生をお招きして開催されたマスコミとの懇談会の様子を報告致します。マスコミとの座談会を年に4回ほど開催しながら私たち県医師会とマスコミとの距離感はだいぶ近いものになってきたような気が致します。今回の座談会には新聞、テレビ、ラジオなどのマスコミから第一線で活躍中の皆様をお迎えし、更に沖縄県医療保健連合(薬剤師会、臨床検査技師会、歯科医師会、柔道整復師会、栄養師会、看護協会)や行政からもたくさんの皆さんにご参加頂きました。

長谷川先生のご講演は「沖縄から発信する健康実現」というテーマですが、その中で非常に示唆に富むデータの数々を示しながら日本や沖縄の医療福祉の課題を浮き彫りにして頂きました、その中のいくつかをかいつまんで(私自身がつらつら思った事も織り交ぜながら)紹介致します。

【2015年貧乏ばあさんの時代到来】

日本の迎えようとする人類がかつて経験しなかった超高齢化社会は2015年には60歳以上の人口比率が32%に達する時代です。3人に1人は60歳以上という時代に突入し、60歳以上の方がしめる医療費は全体の70%に達し、極論すれば貧乏ばあさんを社会全体で支える時代になるとのこと。この時代をクリアするためには予防医療システムのレベルアップが重要であるとの事。その中で長谷川先生のおっしゃった、「貧乏でも良いじゃないですか」という言葉が新鮮でした。物質的な豊かさよりも、心身の豊かさが大切なんですね。

【日本は高齢化社会に対応する世界のモデル】

超高齢化社会を急速に迎えようとする日本は、高齢化社会に対応する社会構造改革のモデルとして注目されている。団塊の世代、バブル世代、団塊ジュニア、デジタルコギャル世代が渾然一体となって老人になっていく時代。価値観も全く違ったこのような世代間の融和は果たして成し遂げられるのか?ニート(働かない、学ばない)若年層がこのような高齢化社会を支える事が出来るのか?沖縄では特に働く者に対する正当な評価をしていない気がする。一生懸命頑張っている人に対して「そんなに頑張らなくても、テーゲーで良いんじゃない?」などと言って意気消沈させることが優しさと勘違いしているこの沖縄社会は甘すぎる。

会場風景

【人生には食べなくてはいけない時代と、食べてはいけない時代がある】

日本での出生コホート、死亡率を見てみると明らかに戦争の混乱期を人生の身体成長期に迎えた方の死亡率が高い。人生の中でその体が形成される大切な成長期は充分な栄養摂取が最終的な寿命と関連して来るという事実は驚きです。成長期の子供たちには過不足なくしっかりとした栄養の摂取を促すべき。ただし、 成人して後も成長期の気分が抜けずにひたすら食べ過ぎるのは生活習慣病になってしまいます。自分が食べたら、次の世代に食べて貰うという事でしょうか? 丁度茶会で次の方にお茶を差し向ける様な感じでしょうか。限りある1杯のお茶碗を次の世代に回す事が大切ですね、茶会で自分ばかりガブガブ飲むのは周囲に迷惑なばかりではなく自分も気分が悪くなるでしょう。

【若年女性の“やせ”はいつか社会問題になる】

世界のどこを見回しても、日本のように若年女性という限られた世代層に“やせ”が集中しているところは無いそうです。これは将来の骨粗鬆症の激増、寝たきりおばあさんの増加などが危惧されます。マスコミに扇動されてダイエットに過剰に反応する若年女性をよく見かけます。外見の事ばかり気にして内面の磨きをかけない浅はかな女性には、魅力を感じない…。等と言っても「アンタみたいなおじさんに魅力を感じてもらおうなんて思っちゃいないよ」と言い返されてしまうんでしょうね。まあいいか。しかし、日本人はステレオタイプに同じような価値観に振り回されやすい民族なんでしょうね。ヨン様ばかり追いかけていないで自分の旦那さんを大事にするべきです。自分は自分で良いじゃないですか。

【沖縄の人はどのように死んでいるのか】

沖縄の抱える社会問題は肥満の増加、カルシウム不足、食物繊維の不足、朝食抜きの増加、高血圧放置の増加、高脂血症の増加、かかりつけ医を特に持たない等という特徴に統計的に分類されて特徴づけられます。現在の60歳以上の世代は全国でも長寿であるのと比較して、60歳以下の世代は明らかに全国より短命である事実は「やっぱりそうか」と思いました。若年男性は肝疾患、外傷で多く死んでいるという事実。肝疾患の原因はいろいろあるのでハッキリしたことはわかりませんが、60歳以下の男性は外傷で多く死んでいます。交通事故?自殺も多いし、今後この壮年期男性が本格的に老人化したときには更に生活習慣病が激増する事は確かです。

【遠くない将来の沖縄 〜危険なシュミレーション〜】

20××年、沖縄の男性老人はかつて無い勢いで高血圧、心筋梗塞、脳卒中、糖尿病が激増し全国でも有数の短命県になり果ててしまった。生活習慣病を持ちながらも無謀運転による老人の悲惨な交通事故は後を絶たず、警察はこれら老人暴走族がよく口にする「テーゲーで良いと思った」という言い訳をとってこれら老人暴走族を“テーゲー族”と名付けた。その一方、ゆいまーる、癒しの島における自殺は後を絶たず、老人の悲惨な自殺が報道されない日はない。また高齢女性の骨折は日常的に見られるようになり、高齢女性は腰椎圧迫骨折のために背骨の曲がったおばあさんが多く見られるようになった。大腿骨頸部骨折とcolles骨折は今や高齢女性にとっては一般化し、70歳以上の女性は外出時大腿部と上肢にプロテクターの着用が義務付けられ、一人歩きにはライセンスを必要とする...等と健康沖縄のブランドは地に落ち、健康産業は衰退の一途をたどる危険性がある。かもよ〜。



 

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