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■報告

第10回都道府県医師会介護保険担当理事
連絡協議会(報告)

常任理事 小 渡   敬


去る11月17日(水)日本医師会にて、標記協議会が開催されたので、その概要を報告する。

1.開会

定刻となり、野中博日本医師会常任理事より開会が宣言された。

2.会長挨拶

植松治雄日本医師会長より、概ね次のとおり挨拶があった。

日本医師会では、国民皆保険制度を守るために、国民医療推進協議会を設置するとともに、混合診療の解禁反対運動を展開している。各都道府県並びに地域においても同様にご努力いただきたい。

介護保険制度は、施行後5年にあたり、制度の全般的な見直しの時期を迎えている。社会保障審議会介護保険部会は、7月にまとめた「介護保険制度の見直しに関する意見」に沿って更なる審議が行われているが、介護保険と障害者福祉制度の関係、被保険者・受給者の範囲、新予防給付の創設等、多くの問題を抱えており、これからが重大な時期だと認識している。

今後、高齢者をめぐる状況に大きな変化が予測される。介護保険が安定的に機能し続けるためにも将来を見据えた見直しが求められることは間違いない。やむなく介護や社会的支援が必要となった人が、その能力に応じて自立した日常生活を住み慣れた地域で営み続けることこそ、日本医師会が主張していることである。日本医師会としても、ケアマネジメントの徹底と適切な医療提供体制の構築を強く主張しているところである。

今後とも、各地域において積極的に介護保険に対応していただきたくお願い申し上げる。

3.議題

(1)【講演】「地域ケア〜医師に望むこと〜」
 兵庫県但馬県民局但馬長寿の郷企画調整部地域ケア課主査の備酒伸彦氏(理学療法士)より、地域ケアの現場から医師に望むこととして講演が行われた。

結論として、「思いこみに満ちたケアの世界に合理的な客観性を」ということを、地域ケアの現場から医師に対して期待している。

人の生活機能は、「身体的能力」、「適切なケア」、「意欲」がかけ合わさって導かれるものであるが、ケア現場では、身体的な機能だけにポイントが当てられていることが多々ある。またケア現場は内側だけで頑張っている状況が見受けられ、ケアのあり方等を再評価(自己評価)する姿勢にかけていると思われる。今後、サービス担当者会議等を通じ、医師の視点からケアのあり方等について指摘していただきたいと考える。

大人の行動は、概念駆動型処理(11、12ときたら13と予測できると思ってしまう)に支配されているものであると言われている。ケア現場における「高齢障害者の生活はこういうものである」等の概念はまだまだ薄く、間違った概念から質の薄いケアプランを提供している場合がある。この概念の知識をいかに高めるかが、これからのケアの質を高めるのに大きく左右するように思われ、そのためにもあらゆるデータの蓄積が必要であると考える。また、ケア現場では、「障害のある高齢者にとって家族は絶対的な善であるとはいえない。」ということを、実際にケア現場に行って仕事をしていれば分かってくると思うが、ケア現場の現実として、「あまりものを疑わない(考えない)」状況がある。ここにケア現場の弱さがある。これらの点についても、医師の立場からアクションを起こすきっかけとしてご指摘いただきたい。

福祉の限界はそこに居る人が決めるものであり、皆で高い限界を目指して欲しい。是非、先生方のお力で実現して欲しいと考える。

(2)介護保険制度の見直しの方向性
 野中博日本医師会常任理事より、介護保険制度の見直しの方向性について、日本医師会の考え方を示すとともに報告が行われた。

日本医師会では、平成16年11月2日に「高齢者医療と介護における地域医師会の取り組み指針」を策定し、高齢者医療と介護で地域医師会が重要な役割を果たすことが求められているとの考えを示している。

指針は、(1)高齢化に対応する地域医療再編と包括的システムの構築、(2)地域ケアの機能向上への地域医師会の積極的関与と地域づくり、(3)保険者との連携の強化、介護予防等への積極的関与の3つの視点でまとめられており、特に、人口の高齢化に対応するため、医療圏における地域医療連携の再編と介護の包括的なシステム構築、またそのための、在宅医療の推進と主治医機能の強化、ケアマネジメントの徹底とケアマネージャーとの連携強化を求めている。

また、介護保険制度における主治医の役割は、これまで、医療機関で患者の疾病を治療することを重視していたが、これからは患者の生活状況を把握することが必須となり、患者の生活の質を向上させるための取り組みが重要であると示された。

(3)質疑等
 群馬県医師会から、通所看護についての日本医師会の考え方について質問があり、野中日医常任理事より、日医としては、医療との連携がなければ通所看護を認めるわけにはいかないと考えている。有床診療所などを利用しながら、医師と訪問看護師が協力できる体制を構築することができれば検討していきたいと説明があった。

4.総括

寺岡暉日本医師会副会長より、概ね次のとおり総括が行われた。

日本医師会では、「高齢者医療と介護における地域医師会の取り組み指針」で3つの視点を示している。野中常任理事の報告でも、介護保険制度見直しにおけるケアマネジメントの強化、その中における医療の介入について繰り返し強調された。

本日お集まりいただいた先生方にも十分にご理解いただき、地域の実状を踏まえた上で、地域医師会の取り組みを積極的に行っていただきたい。

5.閉会



 

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