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■報告
医師国保組合は保険者でもあり、被保険者でもあり、患者でもあるという特殊な団体であります。今回は保険者の立場からお話をしてみたいと思います。 1 国保の事業運営国保と聞くと市町村が運営しているものを第一番に思い出すと思います。しかしその他同種同業で組織された組合が全国に166組合あり、全国で4,182,999人(平成13年度末)が加入しております。沖縄県医師国民健康保険組合(今後、当組合と略す)に加入している被保険者は医師組合員490人、家族1,123人、従業員組合員112人で、1,725人の小さい組合での運営となっています。全国の組合数は変わっていませんが、被保険者数、いわゆる組合員とその家族の方々の数が毎年減少を続けているといわれています。一方、市町村国保の被保険者数は増加しています。平成14年10月の時点では国保組合と市町村国保を合わせた被保険者数は増加して5,000万人を突破しています。増加することは基本的には大変よいことですが、増加の内容を見ますと、高齢者と退職者が増えている一方でリストラなどによって職を失った方も含めて、いわゆる保険料負担能力の低い方が増えていますので、必ずしも手放しでは喜べない状況といえます。 2 当組合の財政当組合の保険料収納状況は医師組合員は1人当たり年額288,000円、家族72,000円、従業員組合員84,000円を徴収しています。しかしこれですべてを運営することはできません。そのため国保組合に対する国庫からの補助があります。国庫補助の仕方は、原則として給付に対して32%の定率補助があり、その上に組合普通調整補助金1%があります。しかし国保組合に対する国庫補助はかなり高すぎて、優遇されているのではないかという議論もあります。当組合員のなかには本来ならば健康保険の適用(一人法人の場合)を受けなければいけないような雇用形態の方々でも、適用除外の承認をうけて国保組合に加入されています。本来、政管健保に行くべき人なのに、高い補助がいくのは、おかしいということです。この場合の補助は13.7%と低くなっています。 3 国保組合の給付割合について現在10割給付はなくなりました。しかし三師会のみで、みてみますと組合員本人の9割給付を保っている組合もあり、また7割給付になっている組合もあります。当組合も昨年より8割になりましたが全体的にみて大多数の組合が8割給付になっています。厚労省は7割給付を勧めてくると考えられますが国保組合は組合主義であり組合自身の考えかたで給付率を決めれるメリットがあるという意見もあります。ただ、給付率を高くすることは、いま医療保険制度全体として給付と負担の公平ということを目指して、全体としては7割給付に持っていこうとしている中では、なかなか国民の理解を得られないのではないかといわれています。 4 医療保険制度医療保険制度のなかで国保組合というものは皆保険体制の基盤となっている市町村国保の補完的役割を担うものと位置付けられています。現在の被用者保険と地域保険によって成り立っている国民皆保険体制を、基本的に維持しなければならないものと考えています。皆保険体制を事実上実現させているのは、やはり市町村国保であり、市町村国保が倒れないように安定的に支えることが大切であります。そこで国保組合の在り方については、議会のなかには国保組合はすべて市町村国保に統合したら、との意見もありますが、国保組合は、同じような趣旨を持った人たちが助け合って組合保険を運用していくことのメリットがあると評価していることも事実です。次に小規模組合の再編、統合の問題もありますが、まだ話の段階で先の話と考えています。組合の1番大きな問題は国庫助成の在り方の見直しであると思います。それは市町村国保との財政力の均衡を図ることで、優遇だという批判に対して、きちんと答え得ることが必要であります。 5 高齢者医療制度について国保組合の運営に大きな問題は高齢者医療制度であります。それは年々高齢者が増えるに伴う医療費の増加です。当組合の(平成14年)の被保険者別療養の給付状況をみますと年額で医師本人が1人当たり費用額は95,718円に対し、老人保健被保険者は628,404円となっています。それに伴い老人保健拠出金63,534,852円になっています。この金額も年々増加していくものと考えられます。 6 保険者の任務これからの保険者機能の発揮ということが大きく問われることになってくると思います。当組合では以前より行われている医療に対する保険給付、出産育児一時金300,000円、葬祭費医師組合の場合300,000円、傷病手当金、医師組合員の場合第15日目から180日を限度として1日6,000円を支給しています。次にこれからは厚労省では二次予防、すなわち検診を中心にするような保険事業から一次予防、いわゆる健康作り、特に生活習慣病等の予防を勧めています。当組合でも保険事業として年1回1人あたり人間ドックに35,000円を限度として支給しております。それに加えて平成15年からインフルエンザ予防接種に対して1人あたり3,000円を限度として支給、保養施設利用者への助成として1泊9,000円を限度で年1回を限度に支給、地区医師会等が主催する保険事業へ500,000円の範囲で助成しています。また県民公開講座へも3,000,000円の範囲で助成しております。以上当組合として、これからも組合員の健康維持、増進に努めていきたいと考えております。今後とも組合員の方々の御指導、御鞭撻をお願致します。 |
Last Update:April.11.2003
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