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■沖縄タイムス2006年2月1日付朝刊に掲載


変形性膝関節症

手術療法で痛みを改善

浦添総合病院・林宗幸

「最近歩くときに膝の痛みがあり、だんだん脚が曲がってきた」

外来をやっているとこう言いながら診察に訪れる患者さんが必ずいます。これは変形性膝関節症というものです。今回は変形性膝関節症についてお話しします。

膝関節は太ももの骨とすねの骨でできていてその表面にはツルツルとした軟骨があり、曲げ伸ばしの際にスムーズに動くようになっています。この軟骨は年齢とともに傷んで磨り減ってきます。その結果軟骨の下の硬い骨が表に出てきてしまいます。この硬い骨には神経があるため、歩くときや膝を深く曲げるときにゴリゴリと当たり痛みを出してしまいます。また、膝の軟骨は内側から磨り減ってくる傾向にあるため、次第に脚が曲がってきてO脚(がに股)になってくるのです。

この原因は加齢によるもののほかに体重増加など膝にかかる負担の増加や、骨折・靭帯損傷など外傷によるものもあります。

それでは治療法はどういうものがあるのでしょうか。大きく保存療法(手術以外の治療)と手術療法に分けられます。

変形性膝関節症と診断された場合、程度にもよりますが、最初に行うのが保存療法です。痛みに対しては痛み止めの薬やシップ薬を使用します。軟骨の栄養剤を関節の中に注射したり、膝装具や足底板(靴の中敷)などで変形をなるべく抑えるような方法もあります。

ほかには膝にかかる負担を減らすための体重コントロールも重要です。また、リハビリでのストレッチや筋力訓練を行うことで膝への負担を軽くすることができます。

しかし、このような治療を行っても残念ながら膝の痛みがとれない場合があります。この場合には手術による治療となります。骨の一部を切り取り矯正し、がに股を改善したり、痛んだ軟骨の部分を人工関節に置き換える方法(人工関節置換術)などがあります。特に人工関節置換術では痛んだ軟骨を人工関節(金属)に換えることで脚の変形を改善し、立ち上がりや歩行での膝の痛みを改善します。術前の痛みはほとんど改善され、これまで外出も困難だった患者さんが旅行に行くこともできる場合があります。最近では人工関節置換術の入院期間も短くなり、二週間ほどでの退院も可能です。

沖縄は長寿県でたくさんのお年寄りがいます。痛みのため日常生活に支障をきたしている方も多くいると思います。皆さんもしっかりと治療を行い、痛みのない充実した楽しい生活を送ってみませんか。


 

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