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■沖縄タイムス2006年1月11日付朝刊に掲載


高血圧

風船療法で薬減量に効果

浦添総合病院・小村泰雄

高血圧、高脂血症、糖尿病などは心臓(狭心症、心筋梗塞など)や脳(脳出血、脳梗塞など)の病気の原因になるといわれています。また高血圧は腎臓の機能に影響されることが以前より分かっており、最近では腎動脈に狭窄ができたために腎機能が低下し、高血圧となる患者さん(腎血管性高血圧)がいることが分かってきました。

またこの病気の患者さんに心臓と同じく風船治療(PTA)を行い、狭窄を解除することにより血圧の正常化や高血圧の薬の減量が認められることも分かってきましたのでご紹介します。

一般に血圧の薬を二、三種類飲んでも血圧の高い方などには30%程度この病気が見つかるとも言われています。

また若くして高血圧の方や、急速に高血圧が進行する方も疑われます。この病気は進行すると腎不全になったり、高血圧のため心臓や脳の病気になる可能性もあります。またすでに血液透析をするほど進行した場合にはPTAの効果は認められず、早期発見、早期治療が望まれます。(もちろんそれ以外の原因で腎不全になる方もおられます)

ほとんどの患者さんの検査は外来での超音波検査で、針を刺すこともなく約二十分程度で診断できます。

また、この検査で治療可能かどうか、またその効果がどうかということもある程度予測できます。

治療法は心臓のカテーテル治療と同様で、約三ミリのカテーテルという管を用いて股部などの動脈から風船を用いて血管を拡張する治療になります。局所麻酔で約四十分から一時間程度の治療で、入院期間は数日間がほとんどです。

手術のようにおなかを切ったりすることはなく、非常に身体的には負担の小さい治療と言えます。

治療の効果としては私の以前の勤務先の病院では、平均で収縮期血圧(高いほうの血圧)が約三〇ミリ程度低下する傾向があり、血圧降下剤の使用量も減少する傾向が見られます。

もちろん効果の出ない患者さんもいらっしゃいますが、腎機能の低下が進行してしまった患者さんにはあまり効果が出ていませんので、早期の診断と治療が望まれます。

沖縄県ではまだまだ検査も治療も普及しているとは言えませんが、おそらく診断されていない患者さんがたくさんいることが予想されます。高血圧の方やご心配な方は是非一度相談されてください。


 

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