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■沖縄タイムス2006年1月4日付朝刊に掲載


誰の目にも節穴がある

石川哲夫・いしかわ眼科クリニック

誰の目にも、見えてないところがあり、ある意味節穴といえる盲点が存在します。「自分はよく見えている。節穴とは失礼な!」という方は、ぜひ下の絵を使って実験してみてください。

 【節穴(生理的盲点)の探し方】

 (1)下の絵を目から約十八センチ離し、左目を手でかくしてください(2)右目用の黒い点をじっと見てください。魚が消えます(3)魚が消えない人は新聞を目に近づけたり、離したりしてみてください(4)反対側もしてみましょう。右目を手で隠し、左目用の黒い点をじっと見てみましょう。魚が消えます(5)それでも魚が消えない方は、最寄の眼科に行って相談してみてください。

節穴(生理的盲点)自体は病気ではありませんが、日常生活では通常気付けません。そして最近注目されている正常眼圧緑内障では、痛くもかゆくもなく、そーっと視野のせばまりが襲ってきます。両目で見えていても、ど真ん中が見えていても、先月と変わらない見え方でも、健康診断などにて眼圧検査で引っかからなくても、気付かないうちに光がせばまってしまう場合があります。

節穴探しが普段自覚できないように、見える範囲の変化は相当大きな変化にならないと自分の感覚では分かりません。これほど自分では気付きづらい現象なのに、現時点では欠けた視野を元に戻す薬や手術はありません。進行予防がせめてもの策となってしまいます。「あんまり関係なさそう」という方こそ、近くの眼科に行ってみてください。「ほら、やっぱりなんでもなかった!」というために。最近の疫学調査だと、四十歳以上の二十八人に一人は正常眼圧緑内障にかかっていると言われています。でもそのうちの八-九割の方が眼科に行っていません。痛くもかゆくも見づらくもないからです。

見づらくなってから眼科にいらした場合、現時点の医療技術では欠けた視野を元に戻して明るくしたり、見やすくしたりすることは難しいのです。逆に見づらくなる前に眼科にいらした場合、正常眼圧緑内障であったとしても、初期から中期ぐらいの方がほとんどです。そういう方は最初病気を知ってがっくりされますが、見づらくなる前に気付いて進行予防のお薬を始められたのですから、目薬をしっかり続けて十年二十年先の見え方を確保できる可能性はグッと高くなります。ゆっくりゆったり構えて病気と付き合ってもらうことになります。

人間ドックをお受けになった方でも、お時間をつくってお近くの眼科を訪ねることをぜひお勧めいたします。きちんと検査を受けて、健やかな気持ちでご家族やお友だちと過ごしたいですね。


 

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