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■沖縄タイムス2004年9月8日付朝刊に掲載


ブライダルチェック

妊娠前から葉酸の服用を

運天産婦人科院長・運天啓一

待望の赤ちゃんができた。だけど気になることがある。先生から気になることを言われた。このまま気掛かりなことを背負いながら十カ月間耐えられるだろうか。そんな悩みを経験した方があまりにも多いのが現実です。ブライダルチェックってご存じですか。妊娠初期に摂取してはいけないもの、あるいはぜひ服用してもらいたいものについて正確な知識を持っていますか。今回はその事柄について分かりやすく簡潔にまとめてみました。

ブライダルチェックとは、妊娠する前にできたら血液検査で済ませてほしい胎内感染症のチェック検査のことをいいます。風疹抗体検査は近年ワクチン未接種の女性が増え、接種者の中にも抗体価の値が低い者がおり、近いうちに先天性風疹症候群の再来を見るのではないかと危ぐされています。抗体価が陰性ならぜひワクチンを妊娠する前に接種してください。トキソプラズマ抗体検査を受け、免疫抗体を持っているかどうかをあらかじめ確認しましょう。妊娠初期に初感染が判明したら胎児感染を予防できる抗生物質が用意されます。

クラミジアの検査は受けましたか。最近若年者を中心に広がった性交感染症としてよく知られるようになりました。流産、早産の原因になりますので、妊娠前に発見してぜひ治療したい病気の一つです。

次に胎児奇形を誘発するものとしてビタミンA、お酒があります。妊娠が気になったら市販の妊娠反応薬で陽性を確認し、日ごろの食生活をチェックしましょう。ビタミンAの過剰摂取は胎児奇形を、お酒の習慣的な過剰摂取は顔面奇形を主にいわゆる先天性アルコール症候群の赤ちゃんが生まれる恐れが高くなります。以上で「べからず集」はおわりです。

今度は妊娠前からぜひとも服用していただきたい葉酸についてお話しします。すでにマスコミ報道でご存じの方も多いと思われます。葉酸は野菜などに多く含まれるビタミンですが、妊産婦の大多数で欠乏していることはよく知られるようになりました。また古くから神経管奇形が葉酸欠乏により引き起こされることが分かっています。欧米の先進国では妊産婦が葉酸を服用することは当たり前になっていますが、残念ながら国内ではいまだに知られてないのが現状のようです。妊娠前から葉酸を服用すれば神経管奇形の予防はもちろん、ダウン症の予防にもなるのではないかという大変魅力的な報告が散見されるようになりました。

いかがでしたでしょうか。妊娠前からの地道な努力と心構えが、素晴らしい赤ちゃん誕生をお約束することでしょう。詳しくはお近くの産婦人科の先生にお尋ねください。


 

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