■琉球新報99年10月29日付夕刊に掲載 

かかとに激痛、痛風か

問い  昨年六月、左足のかかとに激痛が走り、整形外科で痛風と診断され、薬で数日で治りました。今年六月には、右かかとにも同様の症状が出て、薬で治療しました。七月にまた右足に痛みがあり、別の病院で診せたら、痛風ではなく激しい運動のやりすぎでアキレス腱(けん)の炎症だと言われました。尿酸値は七・一と高くありませんし、指先も痛みません。かかとにも痛風は来るのでしょうか。週に一、二回ゴルフをし、レンジには週三、四回通っていますが、激しい運動ではありません。今後どんな治療をすればいいのか悩んでいます。

 (男性) 

<答えるドクター>
小禄尚(伊差川整形外科) ・・・・・・・・・・・・・・・・

足先以外にも起こる/尿酸値の急変時に注意
答え
 最初の質問は「尿酸値は七・一と高くないのに、痛風発作が起こるのか。かかとにも痛風は来るのか」ということだと思います。痛風は血液中の尿酸値が高くなり、過剰な尿酸が結晶となって関節の周りに沈着し、それが関節を刺激して関節炎を引き起こす病気です。尿酸が七以上になると、高尿酸血症と診断されます。
 痛風発作の起こり方は、人によって違うようです。尿酸値が九―十を超えても、一向に発作が起こらない人もいれば、七を超えた程度で急に発作が現れる人もいます。ただ共通していえるのは、尿酸値が急激に変化したときに発作が起こりやすいということです。例えば、多量に飲酒し、急激に尿酸値が上がったとき、また過食や多量飲酒によって上昇した尿酸値が一晩寝て翌朝、急激に下がったときなどに発作が起こるケースが多くみられます。
 次に、かかとの骨には痛風発作は起こりませんが、その周囲の関節、例えば足首の関節には発作が起こります。
 治療は、まず食べ過ぎ、飲み過ぎに注意して肥満を解消することです。それでも尿酸値が下がらない場合は薬でコントロールします。痛風発作のある場合、痛みを取り除くために、消炎鎮痛薬が使われます。尿酸値を下げる薬は、痛風発作が治まってから使用します。
 二番目の質問は「ゴルフ程度の運動でアキレス腱の炎症が起こるのか」ということです。ゴルフは比較的穏やかなスポーツですが、同じ動作を繰り返し行うため、さまざまな障害が引き起こされます。特に中高年の人の場合は体の各部に老化現象が現れているため、若い人より障害を起こしやすくなっています。
 中高年になるとアキレス腱の柔軟性がなくなり、頻繁にゴルフをして使い過ぎると、腱がピンと張りつめ、アキレス腱の根元にあるかかとの骨への負担が大きくなり、炎症を引き起こし痛みが出ます。これは、アキレス腱付着部炎です。
 予防は、プレーの前後にストレッチをする、ふだんから筋力トレーニングをすることです。ストレッチは筋肉の柔軟性を高め、関節の動かせる範囲を広げる効果があります。
 これはゴルフによる障害を予防するだけでなく、スコアをよくするのにも役立ちます。人気のあるゴルフは「プレーが楽しくて、ついやり過ぎる」という人も少なくないようです。ふだんから筋力トレーニングやストレッチを十分にして、けがを防ぎましょう。


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