■琉球新報99年9月3日付夕刊に掲載 

10歳すぎの低身長に対処法は

問い  三人の子供の低身長で悩んでいます。一番目(女十五歳、一五二a、四六`)と三番目(男十一歳、一三五a、三一S)は病院で診てもらいましたが、治療対象のマイナス2SDに達していないため、治療には至りませんでした。二番目(男十四歳、一六三a、六三S)は小さい時は大柄だったのに今は年間一aしか伸びません。三人とも十歳をすぎていますが、今からでも何らかの対処ができないでしょうか。ちなみに父親(五十一歳)は一五九a、私は一五八aです。

 (女性) 

<答えるドクター>
宮城仲健(みやぎ小児科クリニック) ・・・・・・・・・・・・・・・・

十分な睡眠、腹八分、運動/成長ホルモン促す生活習慣を
答え
 低身長の治療に成長ホルモン補充療法が有効であるということが、多くの人たちに知識として浸透してきました。しかし、現在のところ、成長ホルモン補充療法が認められているのは、身長がマイナス2SD以下で、成長ホルモン分泌不全を伴う低身長児ということになっています。(公費による治療はマイナス2・5SD以下)
 一番目、二番目のお子さんは、おそらく最終身長に達しているか、間近だと思います。手のレントゲン写真で骨端線が閉鎖していれば最終身長に達しており、レントゲン写真なしでは身長の伸びが年間一a未満になったら最終身長と判断します。
 三番目のお子さんは、これから伸びる時期に入ると思います。内因性の成長ホルモンの分泌を増加させる生活習慣を心がけるよう勧めます。
 まず第一に、睡眠時間をたっぷりとることです。成長ホルモン分泌は夜間睡眠時に多く分泌されます。寝る子は育つです。
 次に、成長ホルモンはタンパク質からなっています。食事として良質のタンパク質をとらせるようにしましょう。夜九時以降の飲食は夜間の成長ホルモンの分泌を少なくするといわれており、八時ごろまでには夕食をすませ、九時か十時ごろには寝るような習慣を作りましょう。また、いつでも満腹の状態は、成長ホルモンの分泌を悪くします。腹八分目は健康のもとです。
 適度の運動は、適度の食欲高進を作り、また快眠をもたらします。ジャンプを伴う運動や、全身運動を伴うものが効果的です。ほとんどの球技やジョギング、水泳、縄跳び、自転車などがそれに当てはまります。重い荷物をもって長時間歩く山登りとか、ウエートリフティングなどは感心しません。
 以上、身長を伸ばすことは特別なものは何もありません。健康な生活を心がけること、それが身長を伸ばすことにつながるのです。
 成長は、L〈図〉Kに示すように種々の要因が影響を及ぼしており、ホルモンのみで規定されるものではありません。どうぞ、お子さんの健康な生活を見守ってあげてください。


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