■琉球新報99年8月6日付夕刊に掲載 

コレステロール値が300ある

問い  毎年、人間ドックを受けています。コレステロール値が三○○以上もあり、再検査を指示されましたが、二年前に一回再検査を受けて薬をもらった以外は、仕事が忙しくて、そのままの状態です。食事制限や飲酒など日常生活で特に気をつけなければいけないことや、運動の仕方、ストレス、遺伝性について教えてください。

 (男性) 

<答えるドクター>
城間勲(中頭病院内科) ・・・・・・・・・・・・・・・・

220以上は治療必要/食事、運動、ストレスに注意を
答え
 血液中のコレステロール値が一デシ雌魔スり二二○X(以下単位同じ)以上の場合、高コレステロール血症といいます。
 高コレステロール血症の重要な点はただ一つ、動脈硬化、特に心筋梗塞(こうそく)、狭心症などの冠動脈疾患の原因であるということです。冠動脈疾患は、がん、脳血管障害と並んで日本人の三大死亡原因の一つですから、高コレステロール血症の発見と管理は非常に重要です。
 高コレステロール血症では、最初に、それが他の疾患(腎‖じん‖疾患、甲状腺‖せん‖疾患など)によって生じた二次的なものかどうかを区別することが必要です。その場合はもとの疾患の治療が先になります。
 それ以外の高コレステロール血症(大部分はこれです)の治療方針は、冠動脈疾患の有無、動脈硬化の危険因子(喫煙、高血圧、糖尿病、年齢、冠動脈疾患の家族歴など)の有無などで異なります。どちらもない場合でも、コレステロール値が二二○以上あれば、食事、運動、薬物など何らかの対策が必要です。
 食事療法の原則は@食べすぎないこと(標準体重の維持)A脂肪の量を全体的に控えた上で、植物性脂肪、魚類の脂肪を多めにして動物性脂肪を取りすぎないないようにすることB鶏卵、レバー、シシャモなどコレステロールを多く含む食品を控えめにすることC余分なコレステロールの排せつを促す食物繊維の豊富な野菜、海藻、きのこ類を多く取ること―です。
 酒は適量(例えばビール中ビン一本まで)なら可ですが、飲みすぎ、食べすぎの傾向があるようなら飲まないほうがよいでしょう。
 運動は早足歩行(隣の人と話ができるぐらいの速度)を持続して十分以上、一日二十分以上、週三回以上行うことが勧められています。
 ストレスはホルモンの働きを介してコレステロール合成を高めるといわれています。
 遺伝性のはっきりしている高コレステロール血症には、家族性高コレステロール血症、家族性複合型高脂血症などがあります。それぞれ一般人口の五百人に一人、百人に一人と高頻度に認め、若いころから冠動脈疾患を高率に合併することが知られています。
 高コレステロール血症は高血圧、糖尿病などと同様に、無自覚、無症状の疾患です。しかし無自覚、無症状だからといって、例えば血圧がいつも一八○―九○奄gg(Hgは水銀柱を表す)もあるのに放置する人は少ないでしょう。高コレステロール血症も同様に考えられています。
 ご質問の、コレステロール値三○○以上というのはかなり高い値ですので、病院を受診して原因の検索、定期的な検査と治療を続けられることをお勧めします。


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