■琉球新報99年7月23日付夕刊に掲載 

脚の毛が濃くて悩む

問い  高校二年ごろから、脚の毛が男性のようにすごく濃く硬くなってきました。朝処理しても夕方にはポツポツと目立ち、スカートもはけないくらいです。触ると父親のほほのような感じです。軟らかかった太ももの毛も最近濃く硬くなってきました。父は毛が濃い体質ですが、私も遺伝なのでしょうか。毎日毛をそるので、かみそり負けをしています。脱毛以外に治す方法はありますか。

 (20歳・女性) 

<答えるドクター>
新垣実(スキンクリニック新垣) ・・・・・・・・・・・・・・・・

一時脱毛は温めてから/レーザー脱毛は医療機関で
答え
 沖縄の方は一般的に体毛は濃いです。手足の毛が濃かったり、ひげで悩む女性も少なくありません。また、むだ毛の処理を日常的に続けると、体毛は徐々にうぶ毛から硬毛へと濃くなっていきます。かみそりによる剃毛(ていもう)は、刃で皮膚をこすり角質層がはがれ、炎症を起こします。毛の向きに逆らった逆ぞりをすると毛穴を傷つけ、雑菌が入って化のうすることもあります。これがかみそり負けです。炎症後に皮膚の色素沈着が起きることもあります。
 体質としてのむだ毛は病的なものではなく、現在の医学では脱毛以外でのむだ毛の治療法は見あたりません。
 【むだ毛処理の注意点】
 かみそりでの剃毛は、局所を十分に温めてから行いましょう。立毛筋の作用により毛が直立して皮膚から押し出されるので、深ぞりをせずに根元まで処理できます。皮膚保護用に市販のひげそりクリームなどを使用する場合は、刺激の少ない薬用タイプが良いでしょう。逆ぞりをしないように、ひざからつま先に向けてそります。
 毛抜きによる処理は、皮膚の下で毛が育つ埋没毛になったり、生えようとする毛が皮膚と衝突して炎症を起こす場合もあるので注意してください。
 除毛クリームは、毛のタンパク質を溶かして脱毛しますが、同時に皮膚の保護膜まで溶かすので、皮膚の弱い方はかぶれる場合もあります。炎症を起こした場合は皮膚科専門医に相談して治療を受けてください。
 【根本的な脱毛治療】
 毛根を破壊して毛を再生させない脱毛治療として、病院では「医療針脱毛」と「医学レーザー脱毛」を行います。ここでは、レーザー脱毛について解説します。
 医学レーザー脱毛の原理は、特殊なレーザーを照射すると、黒い毛に熱が蓄積され、その熱が放射されるとき毛根を破壊し、むだ毛の再生を防ぎます。「針脱毛」と比べて痛みが軽く、短時間に広範囲を治療でき、腕や脚などの脱毛に適しています。
 ただ、弱点もあります。レーザー脱毛は黒い色をターゲットにしているので、有色人種に照射した場合、毛根に達する前に皮膚のメラニン色素に反応して熱を発生します。日焼けした肌や色素沈着のある場合はやけどを生じる可能性があり、レーザー脱毛はできません。特に紫外線の強い夏は、顔、腕、ひざ下などは気づかぬうちに日焼けしていますので注意が必要です。
 有色人種に適した医療用の脱毛レーザー機器は、LPIRアレキサンドライトレーザー、ロングパルスダイオードレーザーなどです。機器を配備した医療機関で受けられます。
 レーザー治療は最新の治療法ですが、開発されてからまだ数年ですので、医学会では「永久脱毛法」としてまだ認可はされていません。レーザー脱毛は医療行為ですので、専門医のいる医療機関に相談することをお勧めします。治療費は自費診療となります。高額ですので医師から説明を受け、十分納得した上で治療を受けてください。


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