■琉球新報99年1月29日付夕刊に掲載 

背骨がゆがんでいる

問い  小学校高学年の時から背骨がゆがんでいます。「側弯(そくわん)症」と判定されたことはないのですが、明らかに体のバランスが違います。立った時に両肩の位置が違い、ウエストラインも右がかなりくぼんでいます。レントゲン写真でも、腰の少し上の背骨がゆがんでいました。二年前からは両足の親指に常に軽いしびれがあります。将来、もっといろいろな病気を併発すると思うので、思春期をとうに過ぎた年齢ですが、治療法や予防法を教えてください。

 (女性) 

<答えるドクター>
山城千秋(山城整形外科眼科医院) ・・・・・・・・・・・・・・・・

ねじれを伴う脊柱の変形か/内科的な病気も考えて
答え
 相談の内容は、体のバランスの違い(左右差)を気にしておられるようですので、「姿勢の異常」について述べたいと思います。
 「姿勢の異常」とは、頭部、体幹(胴体)、四肢(手足)のそれ自体の変形の場合もありますが、多くはそれらのお互いの位置関係の異常、バランスの悪さといえます。
 体幹(胴体)は体の中央部にあるので、多くの場合、姿勢異常のほとんどは体幹の変形を伴っています。体幹の中軸を成すものは脊柱(せきちゅう=首から腰に至る骨で、頚椎=けいつい・胸椎・腰椎・仙椎から成る)ですから、従って、姿勢異常は脊柱の変形という形で表現されます。
 脊柱の変形は、側弯変形と前後弯変形に分けられます。側弯変形では多くの場合に回旋変形(ねじれ)を合併します。頚部の側弯は頭部の傾きや回旋を伴い、胸椎部の側弯は胸部の変形を伴います。腰部の側弯は、下肢の変形に関連します。
 脊椎側弯症の七〇―八〇%は原因不明で「特発性側弯症」といい、女子に多く見られます。その他、先天性のもの、他の病気に合併してくる側弯症もあります。
 これら側弯症の症状としては、後方から観察すると、@肩の高さの左右差A両肩甲骨の高さ ウエストラインの非対称性 骨盤の高さの左右差 起立位からゆっくり前屈させると、ろっ骨の隆起、腰部隆起―が見られます。正確な診断には、X線写真が不可欠です。モアレ法(モアレトポグラフィ法)は、学校検診で使用されています。
 治療は、患者が骨成長期にある時、側弯の程度で軽度から重度、年齢、内科的な病気の有無により異なり、保存的に経過を観察するものから、装具療法、手術が必要な場合もあります。
 相談者の場合、治療を要するほどの湾曲はなかったが、脊柱の変形はあるのだろうと推測されます。そして前述したように脊柱の回旋変形(ねじれ)もあって、それが下肢への神経へしびれとして影響しているのか、それとも、内科的な病気も含めて他にしびれの原因があるのか、考えなければなりません。
 ご本人の身長、体重、運動経験の有無、ライフスタイルなどによって、治療法、予防法も変わってくるでしょう。まずは整形外科で脊柱の変形を診てもらい、正確な診断をしてもらうことが重要です。


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