■琉球新報2001年9月22日付夕刊に掲載 

目の痛みの原因は?

問い  数年前から時々、眼球の痛みがあります。時には目を開けているのもつらいことや、吐き気を催すこともあります。眼科を受診したところ、眼圧が平均より高いと言われました。眼底の検査などでは、異常ないとのことでしたが、お酒を飲んだ翌日や睡眠不足の時に痛みがひどくなります。眼圧と痛みの関連性について教えてください。痛みをなくす治療法はありますか。

 (31歳・男性)  

<答えるドクター>
石川真(沖縄県医師会) ・・・・・・・・・・・・・・・・

ドライアイ/睡眠と栄養を十分に
答え
 まずは、眼圧と緑内障について説明いたします。目の中には房水という眼の栄養となる水分があります。房水は目の中の毛様体という部分で生産され、瞳孔(どうこう)を通り、シュレム管を経て眼外へ排出されます。この房水が目の中でスムーズに流れず、水がたまっていくと眼の内圧(眼圧)が高くなり緑内障を引き起こしやすくなります。水道に例えると、下水道の流れが悪くなり排出されるべき水が排水溝でたまってしまう状態です。
 眼の中に房水がたまるとボールが空気を入れすぎると硬くなるように眼も固くなり、眼圧が高くなるのです。一般的な眼圧の正常値は10―20で、それを超えると緑内障になりやすいとされています。ただし、眼圧が正常値でも緑内障の方は多く見られます(正常眼圧緑内障)。眼圧と眼痛の関連性ですが、眼圧が徐々に上昇するタイプでは眼圧が高くなっても痛みの自覚症状はあまりみられませんが、急性の緑内障の場合は逆で眼圧が10―20と少し上昇しただけで、かなりの激痛を感じる疾患となっています。
 そこで、相談者の場合は現在点眼薬にて眼圧をコントロールされていると思われますので、眼圧による眼痛は無関係ではないかと思われます。原因は何かというと、相談者のお話から察すると目の乾燥、いわゆるドライアイによるものが最も大きいと考えられます。
 ドライアイとは眼の表面の涙液の量が低下しているタイプと涙液の質の低下により蒸発が早くなるタイプがあります。相談者のようにパソコンを長時間使用される方は瞬きの回数が減るため、眼が乾燥しやすくなります。また、飲酒や睡眠不足は涙の分泌量が減ったり、緑内障(眼圧コントロール)の目薬の使用でも涙の量は減りますので、眼の表面(角膜)に傷がつきやすくなる場合があります。まず、眼科医で眼の涙液の量を調べ、眼の表面を薬で染めて涙が蒸発する時間を計る等のドライアイの検査を行い、眼の角膜に傷がないかも見てもらったらよろしいと思われます。
 ドライアイの対策として、睡眠と栄養を十分に取ること、パソコンや部屋のエアコンは必要のないときは使わないようにし、眼が乾燥しやすい状態にならないことに注意した方がよろしいでしょう。さらに現在使用中の眼圧の目薬を再検討した上でドライアイの目薬を処方してもらう事をお勧めいたします。


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