■琉球新報2001年7月28日付夕刊に掲載 

通院の効果なく無月経

問い  二十六歳の娘の相談です。小学四年生のころ、初潮を迎えましたが、当時から生理不順でした。二十歳になって、同じような状態でしたので診断してもらったところ、ホルモンのバランスが悪いといわれ、薬を服用し、基礎体温も測っていました。生理もあるようでしたが、現在はまったく無月経です。通院しても効果がなく、病院にいかなくなっています。このまま放置しておくと体にどのような影響があるのか、どのような治療を受けたらいいのでしょうか。

 (55歳・女性)  

<答えるドクター>
照屋陽子(沖縄県医師会) ・・・・・・・・・・・・・・・・

原因はさまざま/放置せず適切な治療を
答え
 過去に月経があったのに、三カ月以上月経がない状態を続発性無月経といいます。思春期にはホルモン分泌機能の未熟さのための月経不順が起こるといわれますが、ご相談の方の娘さんは現在二十六歳ですので、これには該当しないと考えます。
 月経に関係するホルモンは脳や卵巣などから分泌されますが、無月経や稀発月経(月経周期が三十九日以上三カ月未満)はそれらのホルモン分泌の障害によって起こってくると考えられています。原因はさまざまでホルモン分泌の障害や子宮の異常といったものの他に、妊娠、ストレスや急激な体重変化、時には内科的疾患が原因となることもあります。
 治療は原因を解決することですが、実際はなかなか根本的な解決が難しい場合もあります。細かい原因別の治療を説明していくと複雑になりますので、おおまかなお話をしたいと思います。多くの無月経は排卵障害を伴っています。臨床的には大別して二つの考え方があり、患者さんが妊娠を希望しておられるか、そうでないかということによって対応は異なります。妊娠を希望される場合には、排卵を起こす目的で排卵誘発剤の治療を選択し、妊娠の希望がない場合は不足しているホルモンを補うのみにとどめ、排卵を誘発する必要はないと考えられています。タイプにより問題点は異なりますが、長期間無月経を放置することは骨粗しょう症、子宮内膜の異常を引き起こすリスクを増加させることがわかってきています。また子宮や膣の委縮を招き、性生活時に痛みを伴うこともあります。
 何回かのホルモン剤内服でリズムを整えることによって正常な月経周期が回復する場合もありますが、ホルモン剤の内服を中止したら再び無月経の状態に戻る場合もあります。この場合、ホルモン剤の内服は、不足しているホルモンを補うことであるといえば理解していただきやすいでしょうか。
 このように、原因により治療法はさまざまですが、まず自分がどういうタイプの無月経で、どのような治療が必要なのかを十分に理解していただくことが大切です。場合によっては長期間のホルモン剤の内服が必要なこともありますが、近ごろでは更年期のホルモン補充療法でも知られるように、正しく服用すれば副作用も少なく、メリットも多いことが分かっています。まず産婦人科を受診してご相談いただければと思います。


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