■琉球新報2001年7月21日付夕刊に掲載 

こむら返りが頻繁に

問い  三年前から、横になって手足を伸ばした時に足のふくらはぎがつる(こむら返り)症状がある。短時間で治る時もあるが、筋肉の痛みが翌日まで残りつらい。最近はひんぱんになり、心配だ。狭心症の薬を毎日服用しているが、それとは関係ないと医師にはいわれた。こむら返りが起こる原因と予防法などがあれば教えてほしい。

 (48歳・女性) 

<答えるドクター>
渡嘉敷崇(沖縄県医師会) ・・・・・・・・・・・・・・・・

姿勢により誘発か/神経内科か整形外科へ
答え
 まず、こむら返りについてご説明します。こむら返りとは痛みを伴う筋痙攣(けいれん)のことで、通常数秒から数分間、強い痛みを伴って筋肉が硬くなる状態(筋硬直)をいいます。健康な人の十数%に出現すると考えられており、皆さんの中にもご経験の方もいらっしゃるかと思います。主に安静時にふくらはぎを中心に起こるものと運動後手足および胴体のさまざまな筋肉に起こるものがあります。
 こむら返りの起こる起源(原因となっている場所)については、その筋肉を支配している神経の刺激が伝わる経路のうち、神経と筋の接合部、末梢(まっしょう)神経や脊髄(せきずい)が考えられています。こむらがえりを起こしやすい身体の異常としては(1)水・電解質の異常すなわち下痢、嘔吐(おうと)、発汗過多、利尿剤内服による脱水や低ナトリウム血症(2)神経・骨格の病気、椎間板(ついかんばん)ヘルニアによる神経の圧迫や筋委縮性側索硬化症など(3)内分泌(ホルモン)・代謝の異常、甲状腺(こうじょうせん)機能異常、糖尿病など(4)腎(じん)不全・肝硬変などがあります。比較的まれな病気ですが、テタニー、アイザックス症候群、スティッフマン症候群などでもこむら返りと似た症状を起こすものがあり、その可能性が考えられる場合、これらの疾患についても検討する必要があります。
 ご相談の内容からは手足を伸ばした状態でよく起こるとのことですので、姿勢によりこむら返りが誘発されているのではないかと思われます。先ほど述べましたように、神経・骨格の病気が隠れていることもあります。首や腰などに慢性的な痛みや手足にしびれなどはないでしょう?
 診断にはまず、詳しい診察で他に異常がないかを確認すること、レントゲン写真やMRI(核磁器共鳴装置)で背骨(脊椎)などの変形や椎間板ヘルニアなどによる神経の圧迫がないかを確認する必要があります。また電解質や内分泌の異常が疑われる場合、血液検査での確認が必要になります。ご質問ではあくびをする時に、よく足がつるとのことですが、あくびとこむら返りの直接的な原因は文面からでははっきりしません。あくびをする時の「伸び」の姿勢に関係あるかもしれません。
 これらのことについて神経内科専門医、あるいは整形外科専門医での診察・検査が必要かと思います。治療・予防方法についてはその原因によって異なりますので、受診された際にご相談ください。


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