■琉球新報2000年6月24日付夕刊に掲載 

太陽で皮膚がはれる

問い  約十年前から、太陽に当たると肌が赤くはれて、かゆみが出るようになりました。初めは足だけだったのが、次第に顔や手、首まで範囲が広がってきています。市販のかゆみ止めを塗ると十分ほど治まるので、そのままにしていましたが、去年、病院で診せたら「体質なので自分で予防するしかない」と言われ、薬だけをもらいました。日なたに五分いただけでも赤くはれて痛がゆくなるので、日差しが怖く、夏でも長そで、長ズボンです。体質改善の方法はあるのでしょうか。

 (30歳・女性) 

<答えるドクター>
稲嶺盛麿(稲嶺皮膚科) ・・・・・・・・・・・・・・・・

日光性じんましんか/反復照射で耐性も
答え
 日に当たると五分くらいで赤くはれ上がり、かゆみ止めの軟こうを塗れば十分くらいで治まってしまうことから、日光性じんましんとの想像はつきます。比較的珍しいタイプのじんましんになります。
 普通のじんましんの時に使われる抗ヒスタミン剤の内服が効いてくれるといいのですが、実際には抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤は効きが悪いことが多いようです。運転中の窓ガラス越しの光で起こることから、衣類による遮光が必要だと思います。
 結局、毎日きっちり化粧をし、日焼け止めクリームを忘れず、日傘や帽子、長そで、長ズボン、手袋にサングラスとお忍びの女優さん? といわれようと予防すること、皮膚を守ることが一番大事だと思います。
 確かに毎日の重装備は大変だと思います。短パンでちょっと買い物とか軽装でフラッと散歩したい気持ちも分かります。日光など少しずつ反復照射することで抵抗力(耐性)をつけることができるようです。照射時間、範囲などを計画的に、我慢強く、広くしていくことが大事です。
 紫外線の悪さが強調されるこのごろです。居直って自分流の夏の装いを、ゴルフファッションを楽しむのはいかがでしょうか。
 虫さされのように赤くはれ上がり、数時間で跡形なしに消えてしまう発疹(膨疹)が出たり引っ込んだりするのをじんましんといいます。これは体の外からの、あるいは体の中でできた刺激物質によりマスト細胞が壊れ(脱顆粒)、その時出てくるいろいろな化学物質、主にヒスタミンの作用で起こるとされています。そのような刺激物質の情報、マスト細胞が壊れるまでの反応過程、その後で放出されるいろいろな化学物質の作用、絡みが分かってきています。
 しかし実際の治療となると検査データを絞り込むのが大変だし、どのルートを押さえて、どの薬を使えばいいかなかなか難しいものです。
 さて日光じんましんは光の作用で体の中にできた刺激物質(光アレルゲン)で起こると考えられていますが、光の作用波長、血清アレルゲンの存在(被働転嫁、逆被働転嫁試験)、ポルフィリン体の有無で六型に分けられています。どのタイプになるのでしょう。いろいろな光線テスト、血清、血漿(しょう)照射試験など血清光アレルゲンについて検討してもらい、その結果を見て、治療について相談されたらいかがでしょうか。皮膚科の専門医に受診されることをお勧めします。


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