■琉球新報2000年6月17日付夕刊に掲載 

おりものが多い、不妊も

問い  二年前から体調を崩した時や疲れた時に、おりものの量が増えて、においもきつくなります。白っぽい色で、ひどい時にはタラタラと垂れてきたり、寝不足だと一カ月も続いたりします。二年前にはクラミジアにかかり、病院の薬で完治したと思うのですが、気になります。また彼氏が歯を磨かなかったり手を洗わないため、雑菌が入り、入り口の所が親指大にはれたことも何回かあります。避妊もしていないのに妊娠しません。もう一度受診したほうがいいのでしょうか。

 (26歳・女性) 

<答えるドクター>
伊是名博之(那覇市立病運産婦人科) ・・・・・・・・・・・・・・・・

卵管詰まりの疑いが/クラミジア既往なら受診を
答え
 私の経験ではおりもの(帯下)の異常を訴えて外来を受診される患者の約七―八割は正常です。大事なことは、おりものは女性には必ず見られるものです。つまり、おりもののない人はいません。ただ正常のおりものでも量、質、色などは非常に個人差が大きく、また患者が気にする程度によっても異常感が違います。外来で簡単な検査を行い異常がないことを少し時間をかけて説明すると、それだけで安心して解決することはよくあることです。
 皆さんが自己判断し、受診する目安とする異常なおりものとは、@これまでになく量が多い、Aかゆみがある、Bにおいがいつもに比べきつい。以上のどれかがあるのでしたら産婦人科を受診したらよいでしょう。色の異常は出血以外は大した意味がないことが多いです。ご質問の方は量が多く、においもきつい、とのことですので、やはり受診し検査を受けるべきでしょう。
 病歴でクラミジアにかかったとのことですが非常に重要なことです。クラミジアなどの性行為感染症は治療は簡単ですが、パートナーも一緒に治療しないと性交渉によりまた感染します。腟(ちつ)の入り口がはれる症状はバルトリン腺(せん)炎かと思います。これも性交渉による感染と思います。
 質問者がどの程度の期間避妊をしていないか不明ですが、一般に結婚したカップルが避妊をしないで一―二年過ぎても妊娠しないのを不妊症というのはご存じと思います。ここでまた重要なのは以前のクラミジア感染です。この病気は不妊と大いに関係があります。クラミジア感染による炎症で卵管が詰まってしまうことにより不妊になり、妊娠しても子宮外妊娠になったりします。
 ご質問の方はおりものの異常と不妊を気にしていますが、クラミジア感染の既往があることからぜひ産婦人科を受診すべきだと思います。なお、このケースの場合は特殊な検査を必要とせず簡単な検査で済みますので、一般の産婦人科で十分対応できます。


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