■琉球新報2000年4月01日付夕刊に掲載 

右足にしびれが続く

問い  昨年十月下旬ごろ、台所に立っていると、急に右足の甲と裏にジンジンとしびれが走り、いまだに続いています。痛みはありませんが、ずっとしびれが残っているため心配です。マッサージをしても良くなりません。しびれを取り除く方法はありますか。また、三年前から人間ドックで尿酸値が高い(七・八)といわれていますが、関係はあるのでしょうか。脂っこいものを食べないよう、食事には気を付けているのですが。

 (45歳・女性) 

<答えるドクター>
伊志嶺隆(伊志嶺整形外科) ・・・・・・・・・・・・・・・・

足根管症候群の可能性/整形外科で早めに診断を
答え
 読者の皆さん、まずは想像してみてください。正座した後に感じるジンジンするような「しびれ」がずっと続いていることを! 相談者はさぞかし不快な思いをなさっていることでしょうね。
 ふつう患者さんが「しびれ」という場合、大きく三つに分けることができます。一つ目は感覚が鈍くなり、触っているかいないか分からないというもの。二つ目はビリビリ、ジンジンといった異常な感覚。三つ目は筋肉がまひして動かなくなることをしびれるという方もいらっしゃいます。
 今回のケースは二つ目の異常な感覚を指していると思われます。これといったまひもなく、右足だけの「しびれ」ですので、そこの部分の感覚を支配している末梢(まっしょう)神経に何らかの障害が起きているものと推測されます。
 体の中には、神経幹が絞扼(こうやく=締めつけられた状態)されやすい場所というのがあちこちにあります。比較的多く見られる部位は、首のつけ根の外側部分(胸郭出口症候群)、ひじでは机にぶつけたときにジーンとする内側部分(肘部=ちゅうぶ=管症候群)、手首では手のひら側の真ん中部分(手根管症候群)、そして足の場合には内くるぶし下方(足根管症候群)などがあります。
 今回のケースは、この「足根管症候群」の可能性が高いものと思われます。神経が圧迫を受けている部分や、しびれの出現している範囲を注意深く診察することで、ある程度診断が可能になります。補助診断に筋電図検査を行うこともあります。
 その発生には、骨折やねんざなどの足関節外傷、長時間の立位・歩行、関節包や靱帯(じんたい)の肥厚、ガングリオンや腫瘍(しゅよう)などといった外因性の要素と、妊娠・出産・閉経などによるホルモンの乱れ、糖尿病、甲状腺(せん)疾患、ビタミン欠乏、長期透析などの内因性の病因も関与しているといわれています。
 治療は、内因性の要素が大きい場合には安静、消炎剤、ステロイドホルモンを用いた神経ブロック注射などによる治療が主になります。しかし神経の圧迫がはっきりしている場合には、圧迫しているものを取り除き、絞扼されている神経を開放してあげるような手術が必要になります。神経もあまり長い間いじめられていると回復も悪くなりますので、早い機会に整形外科を受診されることをお勧めします。
 ところで、尿酸値が七・八と確かに女性にしては高値ですが、今回の足のしびれとの直接の関係は薄いものと思われます。しかしながら、尿酸値を正常範囲にコントロールすることは激痛を伴う痛風発作や腎(じん)障害を予防する上で大切です。もちろん食事療法も必要ですが、それだけでは不十分なこともありますので、この際、自分の健康に関して何でも気軽に相談できる「かかりつけ医」を持たれてはいかがでしょうか。


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